ISO/TC227 ばね 第20回ミラノ国際会議開催される
「ISO/TC227 ばね」は、ばねに関するISO規格を取り扱うTC(専門委員会)で、2004年(平成16年)11月に設立されました。
同時に日本ばね工業会は、国際幹事業務引受団体となり、標準化会議の相羽繁生議長(㈱東郷製作所 代表取締役社長)を国際幹事に選任いたしました。
TC発足に伴い、当会は日本産業標準調査会(JISC)から国内審議団体の承認を受け、 TC227ばね国内委員会の運営に責任を持つことになりました。TC227ばね 国内委員会には、経済産業省、日本規格協会、その他ばねに関係する団体及び中立(大学)の委員が参加しております。
「TC227ばね」では、金属ばね単品を対象とし、ばねに関係する公差、用語、記号、評価法、製造技術などの規格化を進めています。現在、この活動には12か国が参加しております。日本から提案した「ショットピーニング第1部」及び「ばね用語」は2009年(平成21年)6月と7月にTC227初の国際規格として相次いで発行されました。2013年(平成25年)4月、2017年(平成29年)3月及び2018年(平成30年)9月には日本が提案した「ばね記号」、「皿ばね-第1部:計算式」及び「皿ばね-第2部:技術仕様」が発行されました。その後、ドイツ、イタリア、中国からも規格が提案され、現在は10規格が活用されています。
2024年(令和6年)9月12日及び13日にイタリアのミラノで開催された第20回国際会議は、UNI(イタリア規格協会)が主催し日本、中国、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、ポーランド、アメリカの24 名が出席しました。日本からは相羽氏ら4名が出席しました。
この会議では、2023年度の定期見直し投票で改訂することが決定した「ばね—記号」についての審議が行われました。「ばね—記号」の規格改訂は2024 年度から日本がコンビーナとなり進められており、日本から提案したWD(作業原案)については、CD(委員会原案)段階へ移行することが決議されました。
「皿ばね-第2 部:技術仕様」の追補と、「製図-ばね-第2 部」の見直しについては、今後の方針・日程が確認され承認されました。また、次回の国際会議は2025年(令和7年)9月26日から中国の杭州で開催することが決議されました。